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ハロウィンのちょっと良い話(前編)

前回のブログで、初期ハロウィンへの愛について語った際、個人的にハロウィン(正確にはギタリストのカイ・ハンセン)に関する”ちょっと良い話”があるって書きましたよね。今日は … まず、私が2002年〜06年、ハンブルグで活動していた時期に経験したエピソードを…。

2002年の夏に単身でハンブルグに飛んだ私。
最初はめちゃくちゃ大変で、ドイツ語も全然わからないから"命がけ感"満載でしたが(その辺りは「
再会」「マルクトハレ」にも書きましたね)、すぐ現地でプロダクション契約を結び………少し前まで遠い存在でしかなかった欧州の有名ヘヴィメタル・ミュージシャン達に囲まれた生活が始まりました。

私のデモ音源の収録にアクセプトのハーマン・フランクがスタジオにやってきたり、メタリウムのアルバムにゲスト参加、有名バンドと一緒にライブに出演したり…。いつだったか、別ラインナップになった後のハロウィンのメンバー達と4人で夕食を共にしたこともあります。(今思うとちょっぴりミラクルな日々ですね。)

当時の写真がこちら ▼(メロディック・メタル・ファンならご存知の顔が結構並んでるのではないでしょうか。一般の方のみ、お顔を隠しています)
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残念ながら、私の敬愛するマイケル・キスクは、当時音楽シーンから距離を取って完全に姿を消していて … 会うことは叶いませんでした。(勿論、キスクに会う為に活動していた訳じゃないから良いんですが(^_^; )、でも「なぜ一番好きな彼にだけ会えないの??」とは時々思いました。)

一方、ハロウィン脱退後に
ガンマ・レイというバンドを立ち上げたカイ・ハンセンとは何度か会う機会を得ました。彼が私たちのスタジオに来た事もあったし、私もハンセン・スタジオに何度かお邪魔したことがあります。(上の写真の真ん中あたりですね。)でも、そんな状況で「大ファンです。サインください!」って騒ぎまわるのも逆にデリカシーがない気がして、当時は余りファン・オーラ(?!)を出さずに接していました。

このスタジオでガンマ・レイのツアー前リハーサルを見学させて貰った時は驚きました。
何に驚いたかって?
カイ以外のメンバーが先にスタジオに集まり、音出しを始め…、この時点では"リハーサル風景を見てる"って感じでした。(勿論、それだけでも凄いことですが…)
ところが、ところがっ…カイがスタジオに着いてギターを取り出し、アンプに繋ぎ、そのギターを手に立ちあがり … 一音、そう、たった一音 …「ジャーン」 …と鳴らした瞬間…
スタジオの空気が変わった!!!
空気がピンと張りつめて……ハッキリと何かが変わった!!
そこはもうリハーサルスタジオではなく、大きなコンサート会場でした。
「一体これは何??」
……とにかく、これが"本物"なんだと実感した瞬間でした。

さて、ここで一つ目の"ちょっと良い話"。
その日、ハンセン・スタジオのミキシング・ルームで、カイはガンマ・レイのニューアルバムのミックス中でした。部屋には他に数人が一緒にいましたが、偶然、各自が何かで出て行って …… 私は3分ほどカイと二人きりになりました。
急に皆の会話が無くなり居心地が悪かったのか、カイはふと私の方に椅子を向け、最近の音楽シーンとかつての音楽シーンについて話し始めたんです。
「ねぇ、悲しいと思わないかい? 僕たちが若かった頃は、一枚のレコードを擦り切れるまで聴いた。何度も聞いて、最初から最後まで全曲歌えるアルバムがいくつかあったよ。だけど、最近は音楽も流行り廃りが激しくて、アルバムを出しても皆あっという間に忘れてしまう…。」
「わかります。私にもそんなアルバムがありましたから…。宝物みたいに朝から晩まで聞いてました。」
「そうだよね。そのアルバムは何だったの? 教えてくれるかい?」
「あなたのアルバムです。」
私は一呼吸置いて続けた。
「ハロウィンの”守護神伝第一章”、”守護神伝第二章”。この二枚のアルバムをどれだけ聴いたかわかりません。最初から最後まで、どの曲も素晴らしくて … 今でも全部歌えます。」
「ああ……それは……有難う。」
「いえ、素晴らしいアルバムを有難うございました!」
そこで、他の人達が部屋に戻って来て … 私たちの会話はそこで終わった。

正直、彼が信じてくれたかはわからなかった。
誰だって、彼からこんな質問をされたら「あなたのアルバムです」と言うだろうし…。
それでも、私は知ってるっ。
本当に、正真正銘、私が一番好きだったアルバムは彼の参加したあのアルバム。

自分が熱狂したバンド、私を音楽へ導いたバンドのギタリスト本人と、それも"彼のスタジオ"で直接こんな会話ができたという事実。
まさにミラクル!
思い切って海を越えてここまでやって来た私に、神様がプレゼントしてくれたのかな。

そして、この話はまだここで終わりではなく … 先日の大阪公演後の”もっと良い話(後編)”に続きます。
でも、余り一気に沢山書きすぎても読むの疲れると思うし……続きは後日書くことにします。

では、また~!
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